結びにくい帯3本~着付教室の現場より
- 美郷 脇
- 11月28日
- 読了時間: 3分
24日までの竺仙の江戸小紋と帯の催し・・お越しくださった皆様ありがとうございました。
催事が終わると、一段落・・・ちょっと息抜きしている私です。
さて、今日は催事が始まる前の着付教室でのこと。
とても帯結びに苦労なさっている三人の方が、偶然続きました。
日々の教室では、いろんな問題にに出くわしますが、今回は帯問題が続いたので
取り上げてみました。
まず、お一人目。
お手持ちの京袋帯という帯。(写真はないです)
京袋帯はこれまでも悩む方が多い帯です。
見た目は袋帯に見えるのですが、袋帯より短め、名古屋帯より長いという帯で
お稽古で袋帯かと思って結ぶと、二重太鼓にはできなくて、一重にすると余ってしまうので
最後のたれの始末に苦労するという、言ってはいけないけれど初心者的には厄介な帯・・と私は思っています。
メリットもあるのですが・・京袋帯とわからずに買っている方もあって、気を付けてねって言ってます。(販売するときに説明してあげてほしい・・)
とにかくこの帯に苦労する生徒さんがこれまでも何人もいらっしゃって、今回も相談した結果、どうせ二重にできないなら、長さを切って結びやすくしてしまおう!という結論。
長さを調整して短くお直ししました。

(お直しした袋帯と染名古屋帯 下に置いてあるのが入れ替えた帯芯です)
お二人目の場合。
お知り合いから譲っていただいたという袋帯。(写真・左)
初心者ということもありますが、他の帯はそうでもないのにこの袋帯はいつも結びにくく手こずっていらっしゃいます。
なんと表現していいのか・・厚みがあってぶかぶかと体に沿わない、変に重い感じ。
いや~な感じ(笑)
こちらもどうしたら結びやすくなるか、、、ご本人と相談した結果、帯芯を抜いてみよう!
ということになり、こちらは、私がやっちゃっていいですか?と裏返して芯を外しました。
外してみて、わかった!! 帯芯のせい!(怒)
こんな帯芯見たことない・・少なくとも当店では使ってない帯芯です。
これでは結びにくいな~~と、実感です。
そして三人目も帯芯問題。
タンスに眠っていたおばあちゃんの帯をお持ちになりました。
白地に折鶴の可愛い帯。(写真・右)
でも、染帯で帯芯が薄くて、へらへら・・・ペラペラというべきか。
うまく形にならないので、こちらの帯は帯芯を入れ替えることにしました。
織帯と違って、染帯は布なので、ある程度厚みのあるしっかりした帯芯を入れないと
ダメなのです。
こちらはもちろん帯の仕立屋さんにお願いして仕立上がったのが写真の通り。
元々入っていた帯芯も返却してくださいましたが、湿気で茶色いシミも出ていたので
この際入れ替えてよかったと思います。
以前にも、帯芯の大切さをブログで書いたことがありますが、とっても帯芯は大事です。
この頃、帯芯もとても値上がりしていて、心苦しく思うのですが、ケチってはいけないところです。
この三点の帯、私なら結べます。
自慢ではなくて‥(笑)
たくさんの帯を触っていますのでどうすればいいかコツもわかりますし、使いこなせる、これは経験だと思います。
ですが、やはり結びにくさは感じますので、初心者の皆さんにはこういうことがハードルになって帯結びが嫌になることもあるかもしれないと思います。
なるべく、ストレスはない方がいいのは当たり前です。
この帯を締めたいな・・と思って、
「あ、でも結びにくいのよね・・」と他の帯にするってありがちですので、そんなことのないように・・・
少しでも、着付けが楽になればと思います。
今日は結びにくい帯のお話でしたが、もし、そんな悩ましい帯があったら
何か解決方法があるかも・・
よかったらご相談くださいね。




コメント